創作小説…フコイダンの疑惑

事件性からいっても

 本来ならその事件性からいっても、もっと大きく紙面を割いても良いものだが、ちょうど同じ日に日本が開発を進めていた無人ロケットが発射に失敗して太平洋に落ちた事故があり、その事故の方に紙面を取られた格好になっていた。「それでは私の推理を言わせてもらって宜しいでしょうか」

「ええ、どうぞ」そう言いながら彼女は小首をかしげ、両手で眼鏡のずれを直した。やっぱりそうだ。彼女は普段、眼鏡を掛けていない。普段から掛けている人は片手で眼鏡のずれを直す。「まずその犯行現場を発見したのは友人と出ています。友人と言うと女性を連想するが、それは男性である」

「えっ、どうしてそれが断定できるの」「最初に見付けたという事は、鍵を開けて部屋の中に入った。と考えるべきで、普通、鍵を持つ同姓の友人はいない。鍵を持つ事が出来るのは、かなり親しくなった異性に限る」「ふーん、なるほどね。何処の家でも鍵は掛けているわよね」

 この女性、解かっていない。犯人が逃げる時に、玄関から逃げたら、家の鍵を掛ける事は出来ない。「それから犯人は男性である。それも少し大柄だ」「それはどうしてかしら」「頭を刃物で殴られ殺された。と書かれている。つまり頭の上から刃物が当ったということだ。つまりその女性より背が高くないといけない。という事は確立からして男性と考えるべきです」…うん、うんと適当に話してもに続く。