創作小説…フコイダンの疑惑

女性は俺が推理したとおり

 そしてその女性は俺が推理したとおり、勝手に部屋に上がり込こんで、そこら中を物色しだした。「ふ―ん。これが探偵の事務所なの」「ほっとけよ。俺の事務所だ。俺の自由だろ」と言いたい所を我慢して、「それで吉永様。今日はどんな御依頼で」

 その女性は俺の言葉を無視して、まだ自分のペースで部屋の中を見て廻っている。そして俺が整理する事が出来なかった新聞に気が付き、それを読み出した。かなりの時間だ。二分、いや三分ほどだろうか、こんな人でも丹念に新聞を読む事があるのだろうか。

「惨い事件があるのね……ねえ大友さん、あなた本当に探偵なら、この記事の犯人を当ててみてよ」「へっ」「へっ、じゃ無いでしょ、貴方に探偵としての能力がどの位あるのか、テストさせてもらうわ」やっぱりそうだ。人を常に疑惑の目で見ている。

 それに『テストさせてもらうわ』なんて普通、人に言うものだろうか。だがこの女性は何かの依頼が有るからここに来ている筈だ。その依頼を俺が受ければ収入につながるわけだ。だから俺は、彼女が言うそのテストを受けなければならない事になる…彼女が言う新聞の記事はに続く。